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失った歯が少ない場合はまだ我慢できますが、多くの本数を失ったケースでは入れ歯が使えなかった入れ歯の不適合な状態によって、摂食障害や発音、審美性などの機能的問題が生じて患者様に苦しい思いを強いていたのです。
このようなインプラント治療のデメリットへの対処方法として、治癒期間の短縮が考えられてきました。
近年、インプラント表面や形状などの開発によって骨との結合が早くなり、治癒期間も短縮されてよい結果がもたらされるようになりました。
もっと大きく変化してきているのがインプラント治療についての概念です。
なかでも特にノーベルガイドは、手術直後に適合のよい上部構造を装着することができる、いわゆるTeeth-1n-an-hourTM−)1c−(1時間で歯が入る)をコンセプトに、新しく革新的な治療法として良好な成績が世界中で報告され、もっとも注目されている治療法です。
日本においてもノーベルガイドのCAD/CAMによって製作できるサージカルテンプレートが薬事認可され、使用することができるようになり、製作する工場も千葉県の幕張に完成しました。
従来の治療の欠点として、疼痛や腫脹などの外科的な刺激(手術侵襲)や長い治療期問などが挙げられますが、それらの問題を解決して良好な予後を獲得するためには、審査診断が重要です。
ここまではノーベルガイドも従来の治療法と大差はありません。
大きな違いは、CTによる3次元データを用いた審査診断をして、3次元的に手術をシュミレーションしたうえで将来入る人工歯を想定してインプラント治療を計画することにあります。
またそれだけではなく、手術の際に術者をナビゲートするサージカルテンプレートをCTの3次元データをもとに正確につくることが可能になり、精度の高い人工歯を手術前に製作することもできるようになったのです。
その結果、手術後すぐに歯を入れる(Teeth-1n-an-hourTM※)が実現しました。
さらに、特筆すべきはサージカルテンプレートを用いることによって、正確で手術侵襲の少ないフラップレス手術(メスを使わない手術)が可能になったことです。
ほとんど出血することもなく、その日のうちに歯が入りますので、通院回数が減って時間的な費用の削減ができるのです。
ノーベルガイドの治療コンセプトは、3Dビジュアルによる審査診断、治療計画からサージカルガイドによるフラップレス手術、即時に歯が入るまでを一貫して行うことができるという革新的なものです。
従来のインプラント治療において、術中の出血や腫脹、術後の不快感や人工歯が入らない長い期間は最大の欠点でしたが、ノーベルガイドによって3Dシミュレーションやサージカルテンプレートによるフラップレス手術ができるようになり、最終的には手術後すぐに歯が入る治療が可能になったのです。
治療結果を最良にするためには、十分な3Dシミュレーション能力と解剖学的知識、外科や人工歯をつくる補綴治療の技術的能力が重要なことは当然です。
特にメスを使わないフラップレス手術を行ううえでは、十分な解剖学的知識と危険を回避する能力が不可欠であり、そのトレーニングを十分に積む必要性があります。
私たちの奥歯は1本で約50s、ほぼ成人の体重を支えるほどの強さがあります。
このように強い歯が、虫歯や歯周病(歯梢膿漏や歯肉炎、歯周炎など歯の周囲組織の疾患)に侵され、失われていくに従って、ものを噛み砕く力は徐々に低下してしまいます。
仮にあなたが奥歯を1本失うと、咀暦能率は30〜40%も低下してしまうのです。
噛むことの重要性と私たちの健康に及ぼす影響については、不幸にして歯を抜かなければならなくなったとしても、できるだけ少ない本数で止めておきたいものです。
抜歯後の治療法としてはブリッジや部分入れ歯があります。
ブリッジのように安易に健康な隣の歯を削って信頼性の低い金属で被せてしまうと、かえって虫歯や歯周病になりやすい環境をつくり出し、将来より多くの歯を失うことになる可能性が高くなります。
部分入れ歯にした場合も、入れ歯を引っ掛ける歯に過大な力がかかり、その結果、健康な歯まで蝕むことになるのです。
たとえばニューヨークでは、歯を失った場合の大半はインプラント治療が行われています。
失った1本の歯のために両隣の健康な歯を削る必要があるブリッジにすることはしません。
インプラントは、歯を失った場合の第一選択なのです。
高いレベルにある歯科医の技術には、日本もアメリカも大差はありませんが、人工歯などをつくる歯科技工師の技術になると、日本の方が上だと思います。
それなのに日本では歯科治療の大半が、信頼性の低い銀歯で被せてしまうのです。
そのために将来、隣の歯が虫歯や歯周病でだめになってしまうのです。
歯はドミノ倒しと同じように、1つ倒れてしまうと次々とだめになり、最後には総入れ歯になってしまいます。
さらに、噛み合わせが安定しない不正咬合のために、体調がすぐれず精神的安定感を失いがちです。
不正咬合は顎の変形を招き、ときには口唇がゆがみ、口の周りにシワが寄ることもあります。
やがてこの変形が姿勢にまで及ぶと、さまざまな全身症状(咬合由来症)を引き起こすことが知られています。
このような状態からもとに戻すことはとても難しく、歯科医の高度な技術と観察力とともに、患者様の回復への強い思いと努力が必要です。
一方、私たちの身体は使わなければ衰えていきますが、もう一度使えるように治療すると、失われた機能が発達回復するようにできています。
いわゆるリハビリです。
インプラント治療を行うと、ただ噛めるようになるだけではなく、全身的、精神的に大きな効果が現れてきます。
おかしな話ですが、自分の歯よりも噛める感じがするのです。
一度衰退した筋肉や神経が徐々に回復してきて身体に力が入るようになるからです。
表情は豊かになり、頬に張りがでて、唇も引き締まってくるのがわかります。
さらに、噛み合わせが安定することによって、精神的安定感もよくなり、学習能力が向上し集中力が増してきます。
噛み合わせを安定させると、ゴルフのスイングなどが安定してくるのはこのためです。
入れ歯やブリッジも決して悪い治療ではありませんが、インフラかント以上の効果は期待できません。
また、治療することによって他の健康な歯を傷つけてしまい、引き抜くような力がかかってしまうので治療の限界が見えているのです。
このため、日本においてもインプラントが歯を失った場合の治療の第一選択になることは間違いありません。
インプラント治療法には手術を1回で行う方法(1回法)と、インプラントを埋入してから骨や粘膜の安定を図ったうえで、再度インプラントを粘膜から貫通させる2回法とがあります。
インプラントを発明したBローネマルク教授が始めに提唱した術式は、完全埋入型の2回法でした。
当時は骨生理学や初期固定後の噛み合わせ、また粘膜の創傷治癒や細菌感染などに関する研究と理解が十分でなかったために、一度インプラントを完全に粘膜のなかに入れてから、半年後に再び手術をしてインプラント上部を露出させる方法だったのです。
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